2008年04月24日

消えてしまった小さな小さな命が教えてくれたこと

先週、流産がわかり手術しました。
まだ妊娠七週目の数ミリしかない、小さな命でした。

3月末から4月半ばにかけて調子が悪いことが多くて、始めは子供の風邪をもらったかと思っていたのだけど…。
なんだかやっぱりおかしい。気持ち悪い。
そう思って市販の検査薬で調べてみると、妊娠している!うれしい!!
誰にも言わずとりあえず病院へ言って、後でビックリさせよう!なんて思っていたら…。
病院で「心音が聞こえていませんね。この週数で聞こえないなら成長できないのかも。」と言われました。

もともと母性愛は少なめで家事より仕事向きな私だけど、母の亡き後、自分が三人姉弟で本当に良かったと思うから、出来たら三人子供が欲しいと思っていて。
おまけに私は『二人目不妊』で治療に通っていたので、三人目が授かるなんて奇跡だったのだけど。

ショックだった。
涙がでました。
すでに二人も子供がいるから、そうではない人よりはショックはかなり小さいと思うけど…。
でも、だからといって平気な訳ではない。
きっと私の気持ちは誰にもわからない。
そして、私もきっと、誰の悲しみも本当にはわかってあげらないのだと知りました。

不妊を経験したから、ある程度、そういう人の悲しみや辛さがわかる気でいたけど。
その人その人の悲しみや辛さがあるわけで、本当にそれがわかるなんて有り得ないんだと、知りました。

だからこそ、こういう場を通して伝えたいのです。
妊娠とか出産とか、当たり前じゃないってこと。
10人に1人が不妊に悩んでいると言われる今、あいさつ代わりにそんなことを聞かないでほしいのです。
不妊や流産で産婦人科に行くつらさ…。
私は自分が、人の言葉に傷付くたびに、その人が知らず知らずに別の人をも傷付けていくんだ…と思うと黙ってはいられないのです。

そしてもう一つ伝えたいこと。
悲しい思いや辛い思いをしている人がいたら、ただ話を聞いてあげて下さい。
同情や憐れみも、わかってもらうことも、求めてないんです。
でも、話は聞いてほしい。
想いを聞いてほしい、私はそう思い、そうしてもらうことで救われました。

最後にもう一つ、忘れないで下さい。
命を授かるなんて奇跡だということを。
あなたの命も、あなたの周りの命も。
私も忘れないでいたい。
手術後の薬を飲み続けている以外は、いつもと同じように毎日を過ごしている私だけど。

小さな小さな命がつかの間でも存在し、教えてくれたことは忘れてはいけないと思うから。

写真の花は、庭のわすれな草。
花言葉は『私を忘れないで』


  

Posted by :あわ: at 13:02Comments(9)